◆◇概要◇◆
2018.10.2~2019.1.19のバックパッカー旅行中、日記をほぼ毎日つけていました。
それを加筆修正し、晒して供養しようというものです。
この日はスロヴェニア屈指の景勝地、ブレッドへ。
透き通った湖と豊かな山々が織りなす風景は、この世のものとは思えないほど幻想的です。
そして首都リュブリャナから日帰りで行けるというアクセスの良さもポイント。
私も朝にリュブリャナからバスでブレッドへ行き、夜には余裕で戻って来れました。
以前書いた記事。こっちの方がまとまっています。↓↓↓
↑の記事では往復バスチケットの買い方についても記述しています。
よろしければご参考までに。
10/24(水)晴れ
5:45起床。6時に目覚ましをかけたけど、その前に起きてしまった。寝過ごすよりは良し。
身支度を済ませて共有キッチンでサンドイッチを作る。
パンの横に切れ目を入れて、ルッコラ、チーズ、生ハムを挟む。これを3つ作った。
1つは朝ご飯、2つはジップロックに入れて持っていくことにした。プチトマトも5個ほど入れる。
作ったサンドイッチを食べ、準備をして7:30出発。
やっぱり朝は寒い。吐く息が白くなって流れていく。
夜が明けて間もないようで、空はまだ青みがかっている。昨日にも増して通勤通学の人がたくさんいた。
20分ほどで駅に着く。
すでに7番乗り場にはブレッド行きのバスが待っていた。
バスの乗り口に立っていた運転手さんにチケットを見せ、乗車。
すでに半分ほどの席が埋まっていた。そしてだいたいがアジア人。私も一員になる。
8:05、出発。リュブリャナの街が遠ざかっていくにつれ、のどかになっていった。
中間あたりのクラーニという街は賑やかに見えたけど、そこ以外は牧草地、山、小さな街と教会という感じ。山が近くて感動。標高の高い山がどこまでも連なっていた。
ぼーっと窓の外を見ていると、いつのまにか寝てたりした。うとうとしつつ景色を眺める。
1時間半ほどでブレッド到着。降ろされたのは街中のバス停。
周辺にいろいろお店はあるようだけど、肝心の湖が見当たらない。てかトイレ行きたい。地図を見てもイマイチ分からない。うろうろ。とりあえずバスを一緒に降りた人たちについて行く。
坂道を下っていくと、木々の間からキラキラと湖面が見えてきた。おお!!めっちゃ綺麗!!朝日を受けて美しい。
湖のある方向が分かったので、まずは公衆トイレに行った。
用を足し、いよいよ湖に近寄る。
ふぁ〜〜〜
美しいの一言。何だこれ。現実か??
そして透明度の高さよ。澄みっ澄み。うわ、入りたい。
夏なら限られた場所で泳げるらしい。いいね。
この景色もしばらく眺めていたいほど素敵だが、まずはブレッド城へ向かおう。
さっきから見えていたけど、異様に高いところ、崖の上にある。どうやって行きゃいいんだ。
とりあえず崖の下に向かうと、斜面沿いに階段があった。どうやら城へ続いている。
ガシガシ登る。数分で汗がじわっと出てきた。あ、これ山登りだわ。焦ったら体力奪われるやつ。
体と心を落ち着かせ、ガシガシモードからテクテクモードに切り替えた。
登るにつれて、湖を上から見る形になる。この時点でもう見惚れる。
ホテルがたくさんある一帯を見たときは、なんだか既視感を覚えた。
そして思い出した。あ、箱根感。箱根ににてるわ。芦ノ湖沿いに建っているホテルって感じ。
そんなことを考えながらゆっくり登っていると、着いた。
こちらがブレッド城。渋カッコいい。入場料11€。
敷地内はブレッドの歴史を紹介する展示や、ワインセラー、印刷所、鍛冶屋(何故か日本語がちょっと喋れるお兄さんがいる)、お土産屋さんが入っている。
そして要所要所にQRコードがあり、スマホをかざすと日本語のオーディオガイドが出てくる。
しかもフリーWi-Fi。ちなみに日本語のパンフレットもある。すげー。
ここを訪れる日本人の多さがうかがえる。
でもやっぱり、注目すべきは何より眺めですよ。
ブレッド湖を一望。綺麗。思わず息を呑む。
なんだこれ。幻か。夢か現か。
湖上にポツンと佇むブレッド島がこれまた心くすぐる。
そこはかとなく香る箱根感。
湖のそばには、山々に囲まれた小さな町が。
この町の存在は眺めの良いところまで来なきゃ分からないわ。
周辺に住んでいる人の暮らしが垣間見える。グラウンドとかあるし。学校っぽい建物も見えた。
ブレッド湖は美しすぎて幻かとさえ思ってしまうけど、程よい生活感のある街が隣にあることで、あ、目の前の風景はちゃんと現実なんだなと思えた。リアルさが増す。何となく安心するな。
ブレッド城敷地内は観光客がたくさん。日本人のツアーも2組ほど見かけた。
敷地内にある礼拝堂も素敵だった。かなり古い教会。壁画が剥がれており、そこがまた味があって良き。
以下、オーディオガイドの内容。
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第二次世界大戦以降、礼拝堂は使われなくなりましたが、2014年4月10日、リュブリャナ司教アンドレイ・グラヴァンとボルツァーノ・ブリクセン司教イヴォ・ムセルによって再びミサが行われました。その後は、ミサやキリスト教式挙式が行われています。
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だって。終戦後約70年もの間、本来の役割を任されることなく、この崖の上にひっそりと佇んでいたのか。美しい湖を眼下に、長年何を思っていたのだろう。エモい。
下山して湖の周辺をお散歩。
この階段を一歩一歩登ってきた。登山と言って差し支え無い。
途中ふらりと立ち寄った教会。
内部は静かな美しさを感じさせる。そして誰もいなくて興奮する。
立ち入ってはいけないところに足を踏み入れてしまったような気分。
湖のほとりまで来て、手頃なベンチでお昼ごはん。
朝作ったサンドイッチを食べながら、穏やかで美しい風景を眺める。
なんだこの平和な時間は。
小鳥にパンくずをたかられた。かわいい。
時々風が吹いて、木々から紅葉した葉っぱが一斉に舞い落ちた。
美しいブレッド湖をバックに、ゆっくりと散りゆく色とりどりの葉。
絵画のような一瞬だった。なんだこれ。夢か現か、私は死んだのか。
あまりにも出来すぎたシーン。現実とかけ離れた光景に何だか混乱してきた。
てかあったけえ。太陽出てきた。
寒さを覚悟していたけど、もうぜんっぜん、全然あったかい。暑い。上着脱いだ。
しばらくボーっとしてから、自転車を借りに観光案内所へ。少し賑やかな一帯、カジノの隣にあった。
チャリを借りる。1時間3.5€、3時間6€。そりゃ3時間でしょ。
13時、ブレッド湖を一周する。
自転車を漕ぎ出し、湖畔の爽やかな風を全身に浴びる。
いやー爽快。気持ちいい。健康的な人間になった気分。
遊歩道を走っていいのか分からなかったが、他にも自転車の人がちらほらいたので良しと判断。
人が多いところや狭い道は自転車を押して歩いた。
ブレッド島の近くまで行くと、大きな階段が見えた。
島へ上陸した人は、大きな階段を登っていく。
なるほど、島はああなっているのか。
湖の周りにはボートがたくさん浮かんでいる。このボートに乗って行くんだな。
次来るときがあったらブレッド島上陸しよう。今日は自転車を楽しむ。
秋に来れたのがまた良かったな。
青い空、紺碧の湖、赤や黄色に染まった木々。完璧。
結構ゆっくり進んだつもりだったが、1時間半ほどで一周した。遊歩道もしっかり整備されていたし、歩いても良かったかな。
お土産屋さんをぶらぶらして、15時には自転車を返却した。
またもや湖沿いのベンチでボーっとする。
普通にいる白鳥。ビビる。デカい。そんで逃げないし。
湖面を優雅に泳ぐさまは非常に絵になる。
そんで逃げないし。人に慣れてる。
無料の飲料水。さすが自然豊かなだけある。
街で買うペットボトルの水より美味しく感じる(気のせい)。
夏場は特に重宝しそうだな〜。
16時、バス停へ向かう。16:30のバスに乗ろうという計画。
バス停にはすでに数名の人がいた。時間を追うごとにますます増えていった。最終的に30人以上いた。しまった、みんな同じ考えだったか。
なんとなく出来ていた列に並ぶ。みんながバスを今か今かと待っていた。
16:30、ほぼ時間通りにバスが来る。そしてバス、並んでいた人の裏をかくようにちょっとズレたところ、ほぼ私の目の前に止まった。人波が一斉に押し寄せる。押しのけられる私。みんな四方八方から必死に乗り口に入ろうとする。なんだこれ。列の先頭の人から…とかじゃないのかよ。
人混みの中で必死に耐え、私も無事に乗り込んだ。
夕方のブレッド→リュブリャナ行きのバス、死ぬほど混みます。平日でもコレなら、土日はひどいだろうな。
16:40ごろ出発。バスはいくつかのバス停で止まり、やがて立ちの人まで出てきた。
途中で乗車してきたおばあさんに席を譲った。偉いぞ。私も立ちの一員に。30分ほどでおばあさんは降り、わざわざ私に声を掛けて席を返してくれた。お互いにセンキューを何度も言い合った。なんだかいい交流をした。
18時過ぎ、リュブリャナ駅到着。
スーパーに寄ってお惣菜とスープを買って帰る。それに朝作った最後のサンドイッチも合わせて夜ご飯とした。シャワー浴びて21時過ぎ就寝。
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